新年明けましておめでとうございます。ちょっと遅くなりました。2019年ですねー。わたしの地域おこし協力隊としての活動もまる2年がたち、あっという間にあと1年となりました。はや〜。いやはや。お正月に広川町に越して来て、ある役場の方のご実家の集まりでおいしいご馳走とチャリンコとガスコンロを分けていただいたのも懐かしいような、この間のことだったような。。そのあと軽トラ出してもらって買い出しもつれていってくれました。ありがたい。。思い出しありがたい。。🙏
まだわたしの1年後の行方は未定ですが、みなさま今年もよろしくおねがいいたします。

 

Kibiruで開催している仕立部ですが、ついに、1着目が完成しました〜!!

昨年8月から仕立部が始まり、その中でも一番初めに参加してくださった広川町在住の中尾さんの作品です。久留米絣を使ったシャツを作りたいとのことで参加してくださいました。
洋裁経験は家庭科の授業のみということで、一からのスタート。
今回は記念すべき1着目ということで、中尾さんの初めてのシャツが完成するまでの作業工程を凡そ振り返ってみたいと思います。

1.原型作成
まず、自分サイズの原型パターン(洋服の設計図)というものを作ってもらいました。この原型から、シャツであったり、ワンピース、ジャケットなど様々な洋服にパターンを展開していきます。自身の寸法を測り、それに基づいて計算しながら白紙の上に作図していきます。

原型作図

原型パターン

そして原型パターンを元に布でトワルを組み立て、修正点を確認し、それをパターン上で直していきます。修正が完了したら原型パターンの完成です!

原型トワル

 

2.作図
ここからシャツの制作に入ります。作った原型を元に、シャツの作図をします。この時点でシャツのデザインはほぼ決定しておきます。

これは手順説明用でわたしがホワイトボードに書いたものなのでアバウトですが、こんな感じで原型にデザイン線やゆとり分やパーツを肉付けしていきます。

3.パターンメイキング
そしてこの作図を元にパーツごとにパターンメイキングし、またトワルにおこし、修正し、パターンを完成させます。

シャツパターンの修正

 

、、お気付きだと思いますが、ここまででも、めちゃ時間と手間とかかっています。さら〜とした文で書いてますがまだ裁断前。中尾さんもスタート当初、3週間後には完成しますかね?と笑顔できかれていましたが、それはちょっとむりですね〜!と即答させてもらいました!もちろんスケジュールのペースや進め方もありますが、洋服作りって工程が多くてなかなか大変なのです。

4.裁断
そして、ようやく本番の生地を裁断していきます!今回は久留米絣ということで生地の幅が狭いので、切替のパーツも多く、柄合わせに注意しつつ裁断していきました。ここで、生地に張りを持たせる接着芯も貼っていきます。裁断作業がなかなかの重労働です。

5.縫製
裁断が終われば、いよいよ縫製です。洋服の内側の縫い代の始末にも色々な方法がありますが、今回は直線縫いミシンだけでできる、折伏縫いという少し難易度の高い方法で進めました。この縫い方だと内側の縫い代はびらびらしなくなるので肌当たりが良いですね〜。余談ですが高級なシャツはこの縫い方が多いです。こういう細かなポイントを知ると洋服を見るときに楽しさが増しますね。わたしはそういったディティールを見るのが好きなので、買わずとも気になったら試着しまくります。着ないとわからないことがたくさんあります。

ミシンの糸かけの仕方からはじめ、初めての本格的な縫製。だんだんと縫い進めていくうちにスピードや生地の回し方も上手になっていました!
そして初心者さんとは思えぬきれいさにびっくりしました。すばらし〜。

ポケットの縫い付け

仕上げのボタンつけ

 

一回でうまく縫える時もあれば失敗して解いてやり直したり、まあよかろ〜、と目をつむったり。笑 しつつ、縫い合わせが終わったら、ボタンホールを開け、ボタンをつけて完成です!!
わ〜〜〜〜。

そして、出来上がったのがブログの最初に添付した写真のものでございます〜〜〜。
わ〜〜〜〜。


真夏に始まり、気がつけば年の瀬。無事に立派なシャツが完成しました!わ〜〜〜。
地道に地道に通い続けていただき、完成まで見守ることができてわたしも嬉しいです。
さらに嬉しいことに、1着目が完成してすぐにもう一枚、お父様のシャツも作り始めているとのこと。一度限りではなく、継続してつくってもらえるのはとてもありがたいですね。

洋服作りのおもしろさや大変さまで含め、仕立部を通してちょびっとでも感覚の共有ができたような気がします。
わたしも一番最初に服作りを教わったときには、こんなに工程多くてめんどうくさいのか!と衝撃を受けました。当たり前のことなんですけど、あの服も、この服も、その服も、人の手で作られてるんですよねー。
知らなくても生きていけるけど、知ってた方が楽しいかも、みたいな。そういうちいさいフックを大切にしていきたいですね〜。

それではまた引き続き、仕立部レポートしてまいりたいと思います。

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