夢を持って産地に入って来てくれる人も、彼らを受け入れて人材育成に投資する人も、どちらも辛い思いをしなくてもいいようにサポートすることこそ、私たちの重要なミッションです。

具体的なサポートの一つとして、まずお試し居住制度があるので、この制度を使ってゲストハウスOrigeにしばらく滞在していただき、この産地の仕事場をたくさん見てもらうことがあります。

久留米絣の機械織、手織の工房はもちろん、八女や筑後周辺の関連事業所にもご案内し、このエリアが持つ資源を全てご紹介することで、ご自分の暮らしと仕事、創作活動の両立可能性について考えてもらえればと思います。

それから、年中このエリアだけでは刺激も薄れるので、全国や世界中の人々とつながる機会を作ることもしています。

ひろかわクリエイターズハブでは、他産地で活躍する人をゲストに招いた交流イベントを開催したり、ひろかわ産地の学校を通じて、この産地の技術と他産地の技術とをクロスして、実験的な製品を作ってみるなど、地域の枠を越えた産地間ネットワーキングを拡大していきたいと考えています。

くわえて、クリエイションに付随する分野の勉強会も開催したいと考えています。今はちょうど確定申告の時期ですが、税に関することや雇用に伴う労務関係など、ちょっとおカタイ分野も取り入れてみたり、マーケティングや販売戦略についても学ぶ機会を増やせればと考えています。

もちろん、暮らしのすぐそばには自然があり、農があります。

Orige畑のように、耕されていなかった畑を借りて野菜を育てたり、ガーベラやイチゴなどの農家と仲良くなって、旬の花や果物の恵みを肌で感じることは、クリエイティブな暮らしにつながると思います。

 転入者のためのKibiruの施設利用優遇策も検討しながら、上記の取り組みも果敢に進めることで、播州、郡内、尾州のように、これから産地で働きたいと考えている人にとって、選択肢の一つになっていきたいです。

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