先日、広川町を初めて訪れる人を対象に、町のあちこちを巡るフィールドワークを開催しました。
ゲストハウスOrige宿泊を含め1泊2日の短い時間でしたが、参加してくださった方が、初めて触れたひろかわで見たこと、感じたことなどをレポートにまとめてくださいました!
前編と後編の2回に分けて公開しますので、皆さんもぜひ参考にしてください!そして広川町に遊びに来てください!
ひろかわフィールドワークにいってきましたレポート(1日目)
福岡県八女郡広川町のフィールドワークに参加してきましたので、情報共有です!
広川町へは、福岡空港から車で40分ほど。
はじめに向かった藍染絣工房山村健さんは、藍染手織りで絣を作られています。
藍染めについてのお話を伺いながら、実際に染めているところを見学させていただきました。
藍染め液を作るのには、温度が低かったり殺菌されている水道水では発酵しないため、地下水を使い冬場は保温して温度を保ちながら発酵させていくそうです。藍染には防虫・消臭の効果があると教えていただきました。
藍甕の深さは1m以上あり、1日に1回攪拌。液の色や泡などの建ち具合を見ながら染め、使った後は液を休ませることも必要だそうです。
藍染め液に浸して、
絞って、
叩く!
叩くことで、糸の間に空気を入れます。藍甕から出したばかりの糸は茶色がかっていますが、空気に触れて酸化することであのきれいな藍色になります。(今回は何回も染め重ねた状態から見たので見れませんでしたが、染めはじめは、ぎゅっと絞ってから手を緩めた瞬間に色が変わるそうです。その様子も見たかった!)
グラデーションに染め上げるには、複数の括り糸を少しずつずらして括り、染めては1本括り糸を外してまた染めるを繰り返して濃く染め上がるところから薄く染め上がる(または白く残す)ところまでを表現されています。
手織機も見せていただきました。
繰り返しのパターンを織る中で、熟練の技をお持ちだと2巡目ほどで柄を合わせていくのに必要な力加減や糸の調子がわかるようになるそうです!
染めたては茶色がかっていて、使用して洗っていくうちに不純物が取り除かれてよりさわやかな色味に変わる例を見せていただきました。奥の使い込んだものの方がすっきりした色味で、生地の触り心地もよりやわらかくなっていました。
藍染めで染めている部分は、染まっていない部分よりも強度があるそうです。(にかわの成分が含まれているため)また、裏表どちらでも使えるため、古くなってきたら裏を表にしてまた使える、など、たくさんの知恵が詰まっていました。
印象的だったのは、括り糸の活用をされていることです。括り糸を処分してしまうのではなく、この糸で服や小物を編んだり、組紐を作られていました。
職人さんを育成する過程で、布に使用することができないような糸に仕上がっても、糸として製品化をしていくことでロスなくお金にも還元でき、若い人が入りやすい環境にしていけるとのお話に、職人さんを育成するためのヒントのようなものや、糸の可能性を感じました。
山村さんの工房を後にして、Kibiruの施設見学と交流会に参加です。
Kibiruは、様々なミシンやアイロンなどファッションやテキスタイルに関するものづくりをするための道具が揃っているアトリエです。
交流会のために、早い時間から地域の方がたくさんのおいしい料理を準備してくださいました。
果物や野菜は、ほぼ全て広川町の畑で作られたものだそうです。広川町は、あまおうをはじめ、様々なフルーツが生産されている場所です。(今の季節は桃!そして、初物のシャインマスカットまでごちそうになりましたが、とても美味しかった~!次はあまおうの季節に行きたい…)
料理してくださった「つくし会」の方々がイベントなどで販売されている山の牛蒡コロッケをはじめ、本当に美味しいお料理ばかりでした!
おにぎりが顔になっていてチャーミング、、!
美味しいお料理をいただきつつ、地域おこし協力隊の皆さんのお話をお伺いし(移住したからこそ感じることや、ご近所付き合いの話など!)、とても楽しく、充実した時間を過ごさせていただきました。
夜はゲストハウスOrigeに宿泊して、久し振りにテレビのない静かな夜もよいものだなぁと思いながら1日目終了です。
(後編へつづく)