丸亀絣織物さんはヨコ糸の括り染めによって模様を出す「ヨコ絣」専門の織元さんです。ヨコ絣は「絵絣」とも呼ばれていて、絵画的な複雑な模様を出すことができる製法です。
トング(写真2)という器具にヨコ糸がずれないように整えて巻くことによって、機械織で美しい絵模様を描くことができます。
丸亀さんは自社でもんぺなどの製品を作っていて、東京の店舗や各地のデパートの催事での販売なども行っています。
山下喜未輔織物さんは「文人絣」が専門。渋くて味のある、通好みの生地です。
この細かい模様は、織貫・しめ機などと呼ばれる特殊な織り機で仮織りした糸を藍染めし、ほどいて織りなおすことで生まれます。
数種類のヨコ糸が射出される順番を、金属製の小さなパネルで制御する独特の機構が取り付けられている文人絣専用の織機が使われています。
ちなみに文人絣の名前の由来は、夏目漱石が好んで着ていたものが文学仲間の間に広がったことによるとか。
久留米絣は広川町、筑後市、八女市を併せて20数件の織元さんからなる、比較的小さな産地で作られています。ですが、それぞれの織元さんにしっかりした個性があり、多彩な生地が織られていることも魅力の一つだと思います。 (冨永)
We visited 2 companies of Kurumekasuri-fabrics, last week. There are around 20 companies in this area. They makes unique products for each.