れんげ、菜の花。
小さな花々があちこちで開き、風景に明るい彩りを添えてくれる季節になりました。
川沿いの桜のつぼみも、丸くふくらんできています。
花を見て、風を感じ、鳥の声を聞く。幾度繰り返しても春は、新しいよろこびの季節です。

子供の頃5年ほど、栃木県の北の方に住んだことがあります。冬になると強風のために遠くの山の雪が飛んでくる「風花」が見られる、寒い寒い土地でした。
長い冬の中である日突然、ほんのわずかに空気がゆるんで、春が来る!という予感を感じる日が来ます。その時の、体からあふれて爆発しそうなほどのよろこびを、今も忘れることができません。

コロナ禍の中、まだしばらくはままならない日々が続きそうですが、それでも春はすべての人の元に訪れます。
いつか、あふれるよろこびと共にみなさんと自由にお会いできるようになる日を、心から楽しみにしています。  (冨永)

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