広川町に来て、旬のフルーツを日常的に食べることができたり、生産現場を見たり、直接生産者から購入することができるってフルーツ好きとしては、なんだか贅沢なことだなぁと感じています。広川町のフルーツを町外の人が実感、体験できる場所がもっとあったらいいなという気持ちや、こんな食べ方できないかな?広川町がフルーツについていろいろ知りたいことや、アイデアが湧いてきました。
あまりまだ一般的に知られていない広川町のフルーツの魅力を「ひろかわフルーツラボラトリー」と題して発信してみよう!と思いつきました。
フルーツの生産地で、新しい食べ方の提案、フルーツの可能性を探る実験など、「フルーツ」をテーマににいろいろなことができそうです。
フルーツの実験室というイメージで定期的にワークショップを行って発信して「美味しい」や「楽しい」を体験してもらいながら、地域内外の人たちを巻き込んでいき、広川町を知ってもらえるきっかけになる取り組みになればいいなと思っています。

広川町のフルーツを知ろう!
(ひろかわフルーツラボラトリーVol.0 )

そして先日、広川のフルーツについてまずは知りたい!ということで「ひろかわフルーツラボラトリーVol.0」と題してフルーツ勉強会をしました。
ヤヨヒさん(広川のスペシャリスト)に相談したところ、すぐにフルーツに詳しい方にお話を紹介してもらい、JA八女の野中さんにKibiruに来ていただきました。野中さんは広川生まれ、広川育ちで、25年果樹の指導員もされていた広川フルーツを知るエキスパートです。品種や、歴史、生産量、売上額などさまざまなフルーツの話を聞かせていただきました。さっそく広川で採れた梨を食べながら勉強会スタート。(写真中央が野中さん。)

1.広川町にはどんなフルーツが栽培されているの?
広川町は、苺、桃、ぶどう、梨、いちじく、びわ、柿などが栽培されています。一年中いろんなフルーツが栽培されていて、昭和50年に作られた広川町の「広川音頭」の中にも「フルーツランド」という歌詞がでてきます。(気になる人はぜひ検索してみてください。町内会の盆踊りで今年の夏、広川音頭の踊りの練習をしました。難しかった・・・)そんなフルーツランド広川、中でも苺の生産量は多く、平成28年度の広川町の苺の生産量は1,340t。売り上げは19億円ほど。実は広川町は福岡県内で1番の苺の産地なんだとか。(JA調べ)
(ちなみに苺のシェア1位は岐阜県のとちおとめ29%、2位が福岡県のあまおう13.7%)
苺が好きな人にとって、広川は絶好の場所なのかもしれません。
野中さんにオススメの苺食べ方を伺ったところ、やっぱり苺は生で食べるのが一番とのことでした。苺に醤油をかけて食べると美味しいという方もいるよ!とのことでした。えー!苺に醤油!まだ試したことのない組み合わせです。スイカに塩をかけたら甘みが増すような、そういうことでしょうか?(今度試してみますね・・・)

(撮影:井上食堂)

2.広川フルーツの歴史
昔、広川町はテレビに出るくらいみかんを育てている農家さんが多い時代があったそうです。時代と共ににみかんから、苺やぶどう、梨、桃など、様々なフルーツの栽培に切り替わっていったそうです。

3.果樹の栽培に適した環境って?
果樹に適した環境は「扇状地」なのだそうです。
広川は平坦地から山があります。天然自然の気候で、日当たりの良い斜面、通風、日中の高温と夜間の低温と言う寒暖の差が広川町でも果樹の栽培に適した環境になっているそうです。広川町には、JA堆肥センターがあり、地元の酪農家原料を使って牛糞堆肥を製造しているそうです。「農作物栽培の基本は、土作りから」ということで堆肥を使い、土づくりを行うことで、収量、品質も安定し、おいしい作物が生産できているんですね。

4.野中さんのお話を聞きながら印象的だったこと
中でも興味深かったのは、年々変わっていく気候や環境に対応できるように、もっと美味しくなるように、少しずつ品種改良などを重ねて新しい品種を生み出しているという話。だいたい一つの品種で約20年度ほど開発に時間がかかるとのことでした。20年も開発にかかるんだ!と驚いたのですが、年に1回しかできない作業もあるとのことで、そのくらいの年月がかかるのも納得です。
フルーツは自然と実をつけるものではなく、一年中、実がなるまでコツコツとお世話をしていく作業が大切とのことでした。特に梨は剪定作業が半年もかかり大変なんだそうです。美味しいフルーツが生まれる背景を知ることで、今食べているフルーツも違って見えてきました。

5.未来のフルーツってどんな感じなんだろう?
環境に合わせてフルーツたちも少しずつ変わっていくように、私たちのライフスタイルに合わせてフルーツたちも変化している一面があるのかもしれません。例えば、昔は種無しぶどうなんてなかったけど、今じゃ種無しぶどうの存在が当たり前になりつつある。そのように、フルーツ側がもっと食べやすいようにと現代の人に合わせて変化しているのでしょうか??そのままの美味しさが伝わったらずっと続いていく品種になるのでしょうか??梨の「幸水」という品種は美味しさから50年も続いている品種なんだそうです。
未来のフルーツはどんな風になっていくのでしょうか?未来のフルーツを考えてみるには、そのままの美味しさを伝えることも大切なことなのかもしれません。まだまだフルーツについて知らないことだらけなので、勉強会をきっかけにフルーツのスペシャリストに聞いたり、調べて見たりしていこうと思いました。広川町に来て果樹の風景を見ながら「これは梨の木」など木の種類がわかるようになりました。何だか嬉しいです。

そんな感じでフルーツの可能性を実験していく「ひろかわフルーツラボラトリー」美味しく楽しく始まります。第一回目は苺を使ってわくわくすることを考え中です。(続く🍓)

SHARE