徳島県にある神山町(かみやまちょう)。ご存知でしょうか?
(正式にには「徳島県名西郡神山町」です)
徳島阿波おどり空港から車で1時間ほどのところの北と南を山で挟まれた山間地区にその町はあります。
実はこの町、人口5000人ほどでありながら企業がサテライトオフィスを構え、20代〜40代の移住者が数年前から地方創生の分野において全国から注目を集めています。移住業界や役所の視察団はもちろん、あの有名な政治家方も訪問しています。
地方の山間地域では過疎化が問題に頭を抱える中、「わずか人口5000人弱の町になぜ企業がオフィスを構え、なおかつ移住希望者が集まる。」のは何故なのか?と、全国が不思議に思ったのです。

そんな注目の神山町を訪れたわけですが、正直な話、私たちは他の研修者よりも恵まれていたかもしれません。

なんと!!!!
前回、ひろかわ新編集のイベント「ひろかわカリキュラム」でご講演いただいた、神山在住のキネトスコープ社代表、廣瀬 圭治(ひろせ きよはる)さんに、お忙しい中にも関わらず、町内をアテンドしていただいたからです!!!

ブログなのでどこまで書いていいものが悩みますが、今回は序章No.0として食レポを書きたいと思います。

「食?ちゃんと行ってきたのか?」と感じた方はちょっと待ってください。食とは地域の豊かさです。
食から見る地域性も感じていただけましたら幸いです。

 

1日目の昼食。

空港について徳島市を通ります。その途中でいただいたうどん
うどん県香川県、なんてございますが、その隣の県がうどんを食べてないわけがありません。美味しいに決まっています。
ちょうど良いコシの太麺ですが、西日本なのでお出汁ベースです。醤油をかけたり名産の酢橘(すだち)をかけて食べることもできるようです。注文の仕方が学食や社食のような前金制でうどんを受け取ってから席につくスタイルです。

 

(左:廣瀬 圭治さん)

1日目の夕食は宿泊施設[week神山]の食堂で宿泊者や今回の研修でご一緒した方々と共に。
地産地食を掲げる神山町らしい地元野菜を中心とした、素材の味が美味しいお料理でした。何より味付けがシンプルで雑味がないのが印象的。そして地ビールを少し。

今年から始まったKAMIYAMA BEER PROJECT。代表を務めるManus Sweeney(スウィーニー・マヌス)さんも実はオランダ出身の移住者で立ち上げ資金をクラウドファンディングしたことで注目を集めました。
ベルギースタイルのボトル・コンディショニング方式のビールで、 非熱処理で無ろ過によりビールを瓶に詰めた後に、瓶内の酵母の働きで二次発酵をさせる仕組みだとか。地元の水でできたビールだなんて素敵ですね。もちろんメチャ美味しくいただきましたよ。

 

二日目、week神山食堂で朝食。とっても優しい朝食です。
パンは地元小麦を使用した神山町のパン屋さん(かまパン)のもの。スープもお芋(だった気がします)でできたトロッとした美味しいスープ。

 

二日目昼食。アテンドいただいた広瀬さんオススメのお食事処田中屋
田中屋のラーメンとチャーハン。別名「金泉定食」。林業を営まれる金泉さんが愛した定番のメニューとのこと。

醤油ラーメンかな?と思いきや、ちょっと違う。なんとも不思議な美味しいラーメン。チャーハンは見た目以上に香ばしいパラパラとした美味しい絶品チャーハン。ラーメンとチャーハンは日本全国どこでも愛される組み合わせなのだと実感しました。
そしてこの田中屋さんは今年いっぱいで閉店されるそうです。閉店まであと数週間ということもあり、近所の方々だけでなく、神山町全域からお客さんが絶え間なく訪れている様子でした。私たちがいただいていた時も絶えずお客さんの出入りがありました。お客さんの残念そうな顔と田中の女将さんの笑顔が忘れられません。

 

 

三日目、week神山食堂で朝食。朝からうどん?と思うかもしれませんが、実はちょっと太めの素麺(そうめん)なんです。半田手延麺という徳島では有名なネジってのばす手延べ麺なんです。コシのある素麺なんてちょっと考えつかないですが、しかしこの素麺、なんだか優しい。朝から美味しくスルスルと食べてしまいました。
あと椎茸も神山町は「神山しいたけ」というブランドがあります。身がしっかりしていましたねー。お出汁に合います。

 

おやつです。
かつては地元で採れた小麦に米ぬかを混ぜて焼いたものをおやつとして農家さんがよく食べていたそうです。そのレシピを復活させて改良を加えてできた「カミヤマメイト」。カロリーメイトのような出で立ちですが素材は国産の米粉と米ぬかを投入と米油でまとめ上げ、しっかりと焼き上げています。
お土産で渡してしまったので残念ながら食べていませんが、美味しそうなので自分にも買えばよかったと後悔しています。

かつてのレシピを現代にアレンジして作り上げる取り組みはまさにひろかわ新編集のそれだなーなんて感じました。

 

食は文化、なんて言いますが、まさしくその通りで、食を中心に取り巻く全てのものに文化が生まれていくのだと感じました。あとは作る人の人柄なんてものもエッセンスの一つかもしれませんね。

 

 

最終的に「美味しい」と「優しい」しかコメントしていなくてびっくりしていますが、No.1に続く予定です。
ありがとうございました。

 

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