引き続き、ヤヨヒさんの絣大風呂敷の柄をご紹介します!

 

10)青海波と三升
波の形と同心円状に重ねられた四角模様の組み合わせ。

波は伝統模様の「青海波」です。38cmの幅の中に3種類の波模様が描かれているという凝った柄です。
この模様、元々は舞楽の「青海波」の衣装に用いられるもの。平安時代の「源氏物語」にも、若き日の光源氏と頭中将が青海波を舞う場面(紅葉賀)があります。

四角はちょっと縦長ですが、家紋などに用いられる「三升」ではないでしょうか。歌舞伎の市川家(成田屋)ゆかりの紋としてご存知の方もいらっしゃるのでは。
昔の言葉遊びの中に、重ねた升を「ますます」繁盛、などと読ませるものもあります。めでたい、縁起の良い柄です。

 

11)???
可愛いのですが、由来がよく分からない模様です。

三角形を上下に重ねたものは杵でしょうか?アルファベットのSの字を2つ並べたものは水の流れかもしれません。四角形の上下に点がついているものは琉球絣のトーニー(豚の餌箱の模様)に似ています。もう1種類は鳥のようにも手のようにも見えますね。

 

12)鳥と井桁
鳥は大きさや向きに変化がつけられていて、高く遠く飛んでいく様子が目に浮かびます。夕暮れに寝床に帰る雁などをイメージした柄でしょうか。

その鳥の間に「井桁」があしらわれています。井桁は子供や昔の学生が着ていた絣や、古いもんぺの柄などにもよく見られます。久留米絣といえばこれ!という代表格の柄の一つです。
布の全面に規則的に配置する場合が多いのですが、このようにポイントとして使うのも愛らしいですね。

これからも引き続き、いろんな柄を掲載していきますので、お見逃しなく! (冨永)

There are patterns from Kurumekasuri patchwork, “Seigaiha(wave) and square wooden measuring cup”, “unknown”, “bird and double cross”.
We’ll continue to post various patterns, so don’t miss it!

 

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