先日、博多織作家の盛(せい)さんのご紹介で、博多織作家の荒木さんと、糸島で養蚕と糸づくりを行なっている大内田さんの二人展『イトから始まる物語』(天神:村岡屋ギャラリー)に行ってきました。

お二人の連携作業の凄さは、「お蚕さんから着物まで作ってしまう」という離れ業をやってのけてしまうというもの。

展示には、大内田さんの養蚕の様子を移した写真(ポストカード)とそこから生まれた糸、そして荒木さんの博多織で編み、制作された着物や反物、ストールの数々。

さらっと展示されていましたが、実はこの取り組みは奥が深く、現代においてこの工程を二人で一貫して行えるってちょっとすごいなっと思いました。

今、テクノロジーと物流が発達し、様々なものが簡略化されてに見えなくなって来ています。
スマホで商品を注文すれば翌日に欲しいものが手に入るなんて当たり前になったし、欲しい情報だってインターネットが繋がっていればすぐに手に入るのが当然のことの様になったことで、要望から結果までがくっついてしまったように感じます。そうなると、途中の「行程」がなかなか体感できないように思うんですよね。
しかし、だからこそ、このお二人の「工程にこだわる」という作業にとても価値があるのではないでしょうか。

こういった活動が更に広がるといいですよね。

本当に綺麗な作品でした。

ありがとうございました。

 

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